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家と税金⑥

認定住宅を新築した場合の所得税の特別控除【解説編】

 

 生涯最も大きな買い物といえるマイホーム。安心できる住宅のお墨付きともいえるのが長期優良住宅です。「長期間使用するための構造や設備を有しているか」について国が認定した機関にチェックを受け、認められた住宅のことです。

 認定には費用がかかり、建設費も高めといわれていますが、安全性だけでなくメリットもあります。その税制上の手当ての一つが今回紹介する所得税の税額控除です。

 住宅にかかる税制優遇策といえば、真っ先に住宅ローン控除を思い浮かべるかもしれませんが、今回は借入金がなくても受けられるのが特徴の一つです。

 主な要件は、①建設後、使用されていない住宅であること,②その年の合計所得金額が3000万円以下であること,③住宅の床面積が50㎡以上で、その2分の1以上の部分が居住スペースであること、などです。

 控除期間は居住初年のみです。ただし、要件を満たせば控除額をその翌年まで繰り越すことができます。控除額は、認定住宅にしたことにより通常よりも余分にかかったとされる費用を簡易的に見積もり、その金額の10%、最大で65万円となっています。大量消費社会から持続可能な社会への転換に向けて、税制でも後押ししようという背景もあります。

 特例についてはすべて申告が必要となります。詳細については税理士等の専門家にご相談をお勧めします。

(東京地方税理士会 税理士 堀川敏毅)