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マイホームを買う前に読んで安心Q&A➅

建築可能な建物の広さの限度

 所有している土地や購入する土地にどれだけの広さの建物をたてることができるのかを知ることはマイホームを取得する際に持っておきたい基礎知識の一つです。建物の広さに関する規制の主なものは、建蔽率制限と容積率制限です。建蔽率は建築面積を敷地面積で除した数値、容積率は延べ面積を敷地面積で除した数値で、敷地が都市計画区域(準都市計画区域を含む)内に所在する場合について、建蔽率と容積率の上限が指定されています。都市計画で指定される建蔽率と容積率は市役所等のホームページで調べることができます。実際に建築する際に適用される建蔽率や容積率は都市計画で指定される率と異なる場合もありますので、敷地が確定したら専門家に相談したり市役所等で確認するとよいでしょう。今回は建蔽率制限と容積率制限の考え方を説明します。

建蔽率制限と建物の広さ(建築面積)

建蔽率は、 〇建蔽率=建築面積÷敷地面積 で定義されます。

図1 建築面積に含む範囲

 建築面積は建築物の外壁またはこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積です。ただし、地階で地盤面上1m以下にある部分を除きます。また、1m以上はね出す庇などについては、先端から1m後退した部分を建築面積に含みます(1mまでの庇は建築面積に含まない)。

建築面積をわかりやすく言い直すと、「建築物の真上に太陽が来たことを想定した場合に、その建物が(水平な)地面に落とす影の広さ」です。建築面積は必ずしも1階の床面積と同じとなるわけでも、床面積が最も広い階の床面積(図1では2階(地下を除く))と同じになるわけでもありません。庇や地下の例外的な扱いはありますが、上記の「」内のように理解すると間違えることはありません。

 地盤面から1m以下の部分は建築面積に含まれないため、建蔽率制限が厳しい場合でも地階であれば制限を受けることなく建てることができます。

 建蔽率制限は敷地内に一定の空地部分を残して建物の日照、採光、通風を確保するとともに災害を防ぐことを目的としています。住居系の用途地域では制限が厳しい(数値が小さい)ことが一般的です。敷地の広さが確定したら、上記の式を変形して以下を試算するとよいでしょう。
〇建築可能な建築面積=敷地面積×建蔽率制限の値

容積率制限と建物の広さ(延べ面積)

容積率は、 〇容積率=延べ面積÷敷地面積 で定義されます。

図2 住宅地下室の容積率不算入

 延べ面積は、建築物の各階の床面積の合計です。図1では地下1階から3階までの床面積を合計して求めます。床面積は壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積です。片方が手摺りで壁などに囲まれていないベランダ、外廊下、外階段などは床面積に含まないのが基本です。
 容積率を考える場合に注意しなければならない点は、延べ面積には含まれるものの容積率を計算する場合の延べ面積には含まない部分があることです。容積率計算上の延べ面積に含まなくてもよい例として住宅の地下室があります。
 住宅の用に供する地下部分については、建物全体の住宅の用途に供する床面積の合計の1/3を限度として、容積率に含めないことができます。図2では、地下1階から2階まで各80㎡で、床面積の合計は240㎡です。これに対してその1/3、すなわち、80㎡までは容積率に算入しないので、地下部分はすべて容積率の計算から除くことができます。
 敷地の面積が確定したら、上記の式を変形して以下を試算するとよいでしょう。
 〇建築可能な延べ面積=敷地面積×容積率制限の値

図3 住宅の地下室に採光を確保する

 この式で計算した延べ面積では希望する広さが確保できないなどの場合は、地下室にすることを検討することが考えられます。ただし、地下室は工事費が高い、防水などに注意が必要です。また、部屋をリビング、ダイニング、寝室などの居室に利用する場合は採光を確保することが義務付けられます。地下にこれらの部屋を設けたい場合は、ドライエリア(空堀り)を設けるなど、採光確保にも留意します(図3)。
 容積率計算上の延べ面積に含まないその他の例として、駐車・駐輪場、備蓄倉庫、蓄電池置場などがあります。

 容積率は用途地域に応じて都市計画で指定されていますので、市役所等のホームページで調べることができます。しかし、敷地が接する前面道路幅員が狭い場合などは別途計算することになりますので注意が必要です。

 ご不明な点がございましたら、明海大学不動産学部までご確認ください。

(明海大学不動産学部 中城康彦)