8社の実例集をまとめて申し込み 8社の実例集をまとめて申し込み

家と税金㊴

住宅ローンの繰上返済と住宅ローン控除

 このような質問をいただく事があります。

 「住宅ローンを利用して自宅を新築しましたが、手許資金に少し余裕が出来たので、住宅ローンの一部を繰り上げて返済しようかと考えています。今まで住宅ローン控除を受けていましたが、今後も今までと同じように適用できるのでしょうか。」

 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用して住宅の取得や新築等をした場合に、一定の要件を満たしていればローンの支払いから最長13年間、年末の借入残高の0.7%が所得税(控除しきれない時は住民税)から控除されるというものです。詳しくは前回のコラムを参考にして下さい。

 繰上返済の方法により住宅ローン控除の適用について注意が必要となりますので、返済方法に合わせてみていきたいと思います。

<返済額軽減型:月々の返済額を減らし、返済期間は変わらない場合>

 今まで通り、年末の借入残高をもとに住宅ローン控除を受けることができます。

<期間短縮型:月々の返済額を変えず、返済期間を短縮した場合>

 住宅ローン控除は、住宅ローンの返済期間が10年以上あることが適用要件になっています。繰上返済したことにより、住宅ローンを契約して初めて返済した月から、繰上返済により短くなった返済期間の最終月までの期間が10年以上あれば、その年末の借入残高をもとに住宅ローン控除を受けることができるとされています。

 住宅ローン控除は年末の借入残高の0.7%の控除(住宅の種類や入居年により異なります。)を受けることができます。住宅ローン控除率とご自身の住宅ローン金利と比べて、住宅ローンの控除率の方が高い場合には、繰上返済せず住宅ローン控除の適用を期間満了まで受けたほうが良いと思われるケースもあります。また、繰上返済には手数料等が発生する場合もあり、どのタイミングで繰上返済すべきかなど、よく検討する必要があるといえます。

 その他ご不明な点がございましたら、税理士までご確認ください。

(東京地方税理士会 税理士 久保 順子)